睡眠とうつ病の関係は?
製薬会社の調査によると、日本人の約16人に1人がうつ病を発症するといわれています。うつ病は珍しい病気ではなく、誰だってかかる可能性がある病気なのです。うつ病と睡眠には大きな関係があります。うつ病になると、寝つきが悪くなって不眠になり、寝てもすぐに目が覚めてしまったり、目が覚めても疲れが取れずにだるさが続いたりします。逆に、寝すぎてしまう人もいます。うつ病の時は、休息することが何よりも大切ですが、質の良い睡眠をとらないと、回復するどころか、症状がどんどん悪化してしまいますよ。
①どうすれば眠れるの?
ただ、睡眠をとればよいだけでなく、質をよくするため、昼間は少しでも体を動かすようにしましょう。布団の中で一日が終わるのはよくありません。かといって、運動するとか、外出するとか、自分に無理強いをすることはありませんよ。家の中でも、部屋を掃除するとか、本を読むとか、そんな簡単なことでもいいのです。うつ病にかかると、疲労感を感じ、常に体がだるい状態です。座っているだけでも疲れる人もいます。ですから、自分にできる範囲でいいので、体を動かしてみましょう。お風呂に入る、シャンプーする、ペットにエサをあげる…そんなことでもかまいません。昼間に少しでも活動するようにしましょう。
②うつ病と睡眠の深い関係
1日の睡眠時間が4~6時間で、それが2週間以上続くと脳にストレスがたまり、うつ病を引き起こす可能性が高まります。また、うつ病の前触れは不眠であるとも言われています。うつが先が、不眠が先かというのは、難しいところです。「卵が先か鶏が先か」と同じような問題といってもいいでしょう。眠れない日が続いたら、迷わずに心療内科や神経科などを受診しましょう。「病院に行くのは抵抗がある…」などと言っていられませんよ。早いうちに治療を始めるのが大切です。寝付きにくい、眠りが浅い、目が覚めてもスッキリしない、寝すぎてしまうなど気になることが合ったら、医療機関に相談してくださいね。