睡眠時に泣き叫ぶ!? 夜驚症とは?
「夜驚症(やきょうしょう)」という症状を知っているでしょうか?おもに4~12歳の子供にみられる症状です。寝ついてから1~3時間後に急に大声で泣き叫んだり、体を大きく震わせたり、興奮して暴れたりしたり、何かにおびえたように恐怖で混乱したりすることもあります。過呼吸を起こしたり、瞳孔が開いたりするケースもあるので、心配になりますよね。普通の夜泣きとは違って、声をかけても反応がなく、本人はほとんど覚えていません。1~10分続いて、何事もなかったようにパタッと寝てしまいます。
①夜驚症の原因は?
夜驚症は、疲れ、ストレスなどが原因で起こると考えられています。また、子供の脳はまだ十分に発達していない状態ですが、寝ている時に感情をつかさどる大脳辺縁系が活発に働いて、夜驚症が起こるとも言われています。ですが、いまだにハッキリとした原因は分かっていません。
もし睡眠時に夜驚症の症状が見られたら、昼間、疲れすぎる活動をしなかったか、恐怖を感じたり興奮したりすることがなかったか思い返してみましょう。また、妹や弟が生まれた、親が病気で入院した、祖父母が亡くなった、引越しをしたなど、家族の間に大きな変化がなかったか思い返してみてください。花火の大きな音が怖かった。トイレトレーニングをしていてトイレを怖がった。など、大人には大したことがないと思われるようなことでも、子供にとっては大きなストレスになり、夜驚症の症状が出ることもあります。
②夜驚症はよくなる?
夜驚症は、脳が発達する思春期頃になると自然になくなります。特に、甘えん坊のお子さんや、ママ大好きな男の子によく見られる症状です。でも、あまりにも激しかったり、回数が多いときには、かかりつけの小児科で相談してみるといいですね。睡眠中に無意識に起こる症状で、本人にはどうしようもないことなので、お子さんを怒ったり、責めたりするのはいけません。かえって、症状が大きくなることもありますし、夢遊病に発展することもあるので注意してくださいね。